遺言・遺言書
 遺言・遺言書>>遺言・遺言書の基本

急増する遺言書の作成

 急増中です。
 

「争族」の急増

 「遺言書」と聞いたとき、皆さんはどう感じるでしょうか。「後ろ向き」なイメージを持たれるのではないでしょうか。また、「後ろ向き」なイメージを持たなくても、「遺言書は死ぬ間際に書くものだから私には関係がない」と思われる人も多いのではないでしょうか。
 「遺言書」は「遺書」と言葉が似ているため、どうしても誤解されることが多いようです。ただし、確実に「遺言書」は身近なものになってきています。
 公正証書により作成された遺言書の数は、昭和41年には7,767件しかありませんでした。しかし、平成16年には66,592件にまで急増しています。なんと8倍以上にもなっており、今後も急増していくのは間違いないと予想されます(過去10年間では1.5倍)。また、この件数は、あくまでも公正証書遺言のみの件数です。そのため、自筆証書遺言などを含めれば、実際に遺言を作成している人は、もっと多くなります。自筆証書遺言の作成数は不明ですが、検認の数は年12,000件と、過去10年間では1.5倍となっております。
 このように、遺言書の作成が急増している背景としては、遺産相続をめぐる争い(争族)があります。全国の家庭裁判所における遺産分割事件は、昭和30年には2661件でしたが、平成元年に7047件となり、平成11年には8950件まで急増しています(家庭裁判所に持ち込まれる相談の件数は、約14万件と過去10年間では2倍)。「争族」の急増とともに、「遺言書の作成」が急増していることがデータからも表れています。
 では、なぜ「争族」が急増しているのでしょうか。まず考えられることは、「ジェネレーションギャップ」です。世代が若ければ若いほど、「家」よりも「自分」に重きを置いています。企業オーナーや資産家の人の世代は、「家」に対して意識があるでしょう。ただし、現代っ子は、「家」よりも「自分」に意識があります。「家」を存続させるために「自分」を殺すという意識は、現代において希薄になってきています。
 また、そのほかに考えられることとして、昨今の雇用状況や経済状況が挙げられます。定年まで会社勤めができる保証がなく、先がみえない将来に誰もが不安を感じています。「もらえる分はもらっておきたい」という考え方は、何もおかしなことではないでしょう。右肩上がりの経済成長に引きずられるように給料が上がっていき、定年まで安泰して会社にいられる時代ではなくなったということです。
 
            公正証書遺言件数の推移(日本公証人連合会資料)
年度 件数 年度 件数
平成7年 46,301 平成12年 61,255
平成8年 49,438 平成13年 63,804
平成9年 52,433 平成14年 64,007
平成10年 54,973 平成15年 64,376
平成11年 57,710 平成16年 66,592
 
 「遺言・遺言書」のTOPへ
運営 税理士・中島IT会計事務所/東京都港区