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子供がいない夫婦は遺言書を作成した方が良い

 子供がいない夫婦は、遺言書を作成した方が良いです。20代、30代の夫婦の場合、今後、子供を授かることもあるでしょう。しかし、人の一生は予測がつきません。交通事故などの不慮の事故で、突然、亡くなるかもしれません。ですから、若いからといわずに遺言書を作成しておいた方が良いです。子供を授かったら、そのときに、また遺言書を書きなおせば良いのですから。
 

例示

 お子さんがいない人は、配偶者に全財産が渡るように注意すべきです。遺言書がなかったばかりに、親戚付き合いをまったくしていなかった兄弟に財産が渡ってしまうケースもあるので気を付けてほしいです。
 A夫とB子という夫婦がいました。A夫は永年ためてきた貯金をはたいて、マンションを買いました。豪邸とまではいきませんでしたが、自分たちの家(我が城)を持てたことに、2人はとても満足していました。夫婦の間に子供はいませんでしたが、新しく買ったマンションで2人は楽しく暮らしていました。
 しかし、A夫が不慮の事故で亡くなってしまったのです。最愛の夫を失いB子は悲しみにくれていました。そのときB子に、追い討ちをかけるような悲劇がおきたのです。
 まったく親戚づき合いのなかったA夫の兄C男が、A夫の遺産をB子に要求してきたのです。A夫とB子のあいだには子供がおらず、A夫の両親もすでに亡くなっていました。このように子供も親もいないような場合だと、法定相続では亡くなった人の兄弟、つまりC男にも相続させなければならないのです。
 夫婦はマンションを買ったばかりで、お金はほとんどなく、財産らしいものはA夫名義のマンションだけでした。そこで、B子はやっと手に入れたばかりのマンションを売りに出して、C男にお金を渡したのです。
 この悲劇を避ける方法はなかったのでしょうか。実は、A夫が「財産はすべて妻のB子のもの」という遺言さえ書いて残していれば、兄弟(C男)には遺留分がありませんから、A夫の財産はすべてB子が相続することができたのです。