遺言書>>遺言・遺言書を理解するための知識

遺言執行者

 遺言を執行する権限を持っている人のことをいいます。
 

遺言執行者の指定

 遺言者は、遺言執行者を指定することができます(民法1006)。この遺言執行者に指定された人は、相続財産の管理や、その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を持つことになります(民法1012)。したがって、遺言執行者がいる場合には、相続人といえども、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることはできません(民法1013)。亡くなったら確実に遺言が実行できるように、遺言執行者を指定すべきです。手続きが比較的、スムーズに進みます。
 また、遺言執行者がいないときや亡くなった場合でも、相続人や受遺者などの利害関係人が請求すれば、家庭裁判所が選任してくれます(民法1010家審規12583@)。なお、未成年者および破産者でなければ、立会いの証人でも、相続人または受遺者でも遺言執行者になれます(民法1009)が、高齢者、遠くに住んでいる方やサラリーマンの方の場合、煩雑な作業が大きな負担となります。不動産や預金の名義変更などだけでも、大変な手間がかかります。また、相続人等の利害関係者ですと中立の立場にあっても、そう思わない他の相続人も現れることもあります。そのため、弁護士、行政書士などの専門家に依頼することも選択肢の1つとなるでしょう。
 なお、遺言執行者の指定がないと、預貯金の解約などに銀行所定の書類への相続人全員の押印や遺産分割協議書と、印鑑証明書の提出を求められるのが一般的です。遺言執行者の指定があれば、押印は遺言執行者だけで預貯金の解約などを認めるのが一般的です。ただし、相続人や受遺者が遺言執行者にもなっている場合には、銀行によっては、遺言執行者の押印だけによる預貯金の解約に応じない場合があります。すべての銀行の窓口の人が、法律に通じている訳ではないからです。そのため、このようなおかしなことが起きてしまうのでしょう。
 

遺言執行者の必要性

 前述したように、遺言執行者は、遺言を書く人や利害関係人が望んでいる場合に必要だということになります。そのため、遺言の執行には必ず、遺言執行者が必要というわけではありません。ただし、次のような場合は遺言執行者が必要となりますので、注意をしてください。
 (1)子供の認知民法781A戸籍法64
 (2)相続人の廃除・廃除の取り消し(民法893894A