相続税・贈与税・遺言書専門の税理士・行政書士
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相続税

換価分割のための相続登記

 換価分割の都合上、共同相続人のうち1人の名義に相続登記をしたうえで換価し、その後において、換価代金を分配するようなことがあります。一般的には、対価の授受を行わないで財産の名義を変更した場合には、原則として贈与が行われたものとして取り扱われることになっています(相基通9ー9)。しかし、共同相続人のうちの1人の名義で相続登記をしたことが、単に換価のための便宜のものである場合には、贈与によって財産を取得したことにはならないので、贈与税は課税されません。
 なお、処分した財産が土地や建物など譲渡所得の基因となる資産である場合は、その財産の処分者となる相続人に対し、その処分(譲渡)による所得、つまり、譲渡所得について所得税が課税されます。
 換価時に換価代金の取得割合が確定している場合には、(1)換価代金を後日遺産分割の対象に含める合意をするなどの特別の事情がないため相続人が各法定相続分に応じて換価代金を取得することとなる場合と、(2)あらかじめ換価時までに換価代金の取得割合を定めている(分割済)場合とがあります。
 (1)の場合は、各相続人が換価遺産に有する所有割合である法定相続分で換価したのですから、その譲渡所得は、所有割合(=法定相続分)に応じて申告することとなります。
 (2)の場合は、換価代金の取得割合を定めることは、換価遺産の所有割合について換価代金の取得割合と同じ割合とすることを定めることにほかならず、各相続人は換価代金の取得割合と同じ所有割合で換価したのですから、その譲渡所得は、換価遺産の所有割合(=換価代金の取得割合)に応じて申告することになります。